今日は、曇りがちで、風が冷たくやけに寒さを感じますね。
さて、暦の上では昨日から土用(どよう)期間になりました。
今年の冬の土用は1月18日(水)から2月3日(金)までの17日間です。
西暦がおなじみの皆様には、「土用(どよう)」と言われても意味がわからない方もいらっしゃると思います。
有名なのは、ウナギを食べる「土用(どよう)の丑(うし)」でおなじみの夏の土用です。
しかし、土用は夏だけではなく1年に春夏秋冬の4回巡ってきます。
古来中国から伝承された陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)では、
森羅万象(しんらばんしょう)すべての事象を木(もく)・火(か)・土(ど)・金(こん)・水(すい)の5つに分類して世界を考えます。
五行説では
春は「木気(もっき)」
夏は「火気(かき)」
秋は「金気(きんき)」
冬は「水気(すいき)」と割り当てていました。
しかし、これでは五行説の重要な構成要素の「土気(どき)」がどこにも分類されないことになります。
こうした理由から季節の変わり目である立春・立夏・立秋・立冬の前の約17〜18日間を「土気(どき)」に分類し「土用(どよう)」と呼ぶようになったようです。
これは、東洋思想の特色である「グレーゾーン」的な発想と推察します。
良い悪い、好き嫌いは別にして二者択一ではない、混沌とした先の読めない時代にはある意味卓越した世界観ともいえるでしょう。
「陽(よう)極(きわ)まれば陰(いん)となし陰(いん)極(きわ)まれば陽(よう)となす」という言葉があります。
陽の気が高まると、今度は少しずつ陰の気が顔を出し始め
陰の気が高まると今度は少しずつ陽の気を出し始めるというように
冬の寒さが極まっている時期に、次の春の陽気が芽生えている。
つまり、土用(どよう)は「次の季節の準備期間」なのです。
故に大気がまだ、定まらず不安定で乱気状態なので不測の事態が危惧されるのです。
不思議なことに天候も荒れ気味になり、災害等も発生しやすくなるのも、季節の変わり目や、節変わりの時期と一致しています。
ですからできることならば、新しいことや、転居、基礎工事等は土用を避けて、大気が安定してから行動することを先人の知恵として伝承されてきているのです。
逆にこの大気の特質を活用して、土用期間中には部屋の模様替え、整理整頓や断舍離(だんしゃり)をお勧めいたします。
土の中では次の季節の準備をしていますので、私たちも次のステージへの行動計画や準備をしておくことが大切なのです。
冷たく、寒い冬には、暖かい春になったら動けるように準備をしてしっかりと根を張りだしましょう。
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